通信制高等学校に入学するシステムとして中学3年生からの新入学と、転入・編入があります。それぞれ学校によって入学時期が異なりますので、しっかりとチェックしておきましょう。転入とは転校のことを指し、通学中の学校から他の学校に入学することをいいます。家庭の事情や個人的な理由で転校が必要となる生徒を受け付けます。
編入は高等学校を中退した生徒が他の高等学校に入学することです。学校環境に馴染めなかったり学業が思わしくないなどが理由で登校拒否を起こしてしまった生徒が、もう一度新たに意欲を持って学習をしたいと思うときに編入をして学業を続けることができます。また以前の高等学校で取得した単位を移行することができますので、ゼロからスタートする必要なく負担が軽くなります。
編入には生徒の意欲や学力などを知るために、筆記よりも面接試験が重視されます。一般的に編入は年に2回行われるのが通常です。高等学校を中退した生徒がもう一度高等学校に入学したいと思うときにできますので、編入を受け入れる学校が見つかったら、家族と相談しながら学校の見学や体験キャンパスなどに参加して学校の方針や校風をチェックすることができます。
そして確実に入学したい学校が決まったら、入学に必要な書類などを学校に問い合わせをして、以前通っていた高等学校から取り寄せましょう。その後編入の試験を受けて入学となりますが、ほとんどの通信制高等学校では面接試験が行われますのでしっかりと意欲を伝えながら挑みましょう。
また全日制の高等学校に入学をして一年以内に辞めた場合は「再受験」となります。入学試験は編入試験と異なり、一般の中学生が入学するときの試験と同じ内容になりますが、多くの通信制高等学校では面接を中心に合格判定をしますので、勉学をもう一度やり直したい人にオススメです。
ほとんどの通信制高等学校では自由な学習スタイルを提供していますので、仕事をしている生徒でも効率よく両立が出来ます。またそのようにハードなプライベートを送っている生徒のために融通を効かせるために運営されている機関でもありますので、サポート体制は万全です。
好きなことを諦められないけれど、高等学校卒業もしたいという人にぴったりの通信制高等学校では、都合のよい日数が選べますので自分のペースで勉強を進められるのが魅力です。自主的に学習を行ってレポート提出やテスト、スクーリングなどをしっかり行うことで単位を取り、卒業を目指します。
また大学へ行きたい生徒には対策講座やスキルが磨ける専門分野コースを設けている学校やもありますので、入学前に学校でどんなことをしたいのか目標を持って自分に合った高等学校を選択しましょう。
全日制の高等学校と同様に、通信制高等学校も3年間在籍することが卒業には必須条件となっています。さらに74単位を取ることで高等学校卒業が認められます。
自宅学習がメインとなる通信制高等学校では、自分で勉強のスケジュールを組むこと、そしてそのスケジュールを実行することが求められます。自分が先生になって自己を指導するようになりますので強い意志を持って取り組む姿勢が必要です。そしてレポート提出をしてしっかりと添削指導をしてもらい、わからないことがあればスクーリングで先生にまとめて解決してもらうという学習を繰り返すことで高等学校卒業をすることができるでしょう。
また年に一度のスクーリングは卒業するための大切な授業の一つとなりますので、必須参加がほとんどです。あらかじめその時期(約1週間)はスクーリングに予定を当てておきましょう。
楽しい高等学校生活を送るには学習プラス、学校行事を通してたくさんの経験や友人との交流を深めることが勉学への刺激にもなります。通信制高等学校では多彩な学校行事や午前中のスクーリング後のクラブ活動に参加する機会を設けています。
自分の好きなことに専念しながら同じ興味を持つ同級生と友だちになり、様々な情報交換ができます。校内ではもちろんプライベートでも一緒にイベントなどを企画しながら自分のやりたいこと、向いていること、将来の夢を発見することができるでしょう。
また文化祭や修学旅行など魅力ある学校行事では、貴重な体験と共に学生時代のよい思い出を作ることができるでしょう。普段自宅学習で勉強している生徒が一体となって催すイベントで、さらなる学習意欲をわかせることができます。
自宅学習がメインで行われる通信制高等学校では、全日制高等学校と比べて友人と会う日数が少ないので知り合うチャンスも少なくなります。しかしスクーリングで会うことはできますので、毎日合わなくてもそのうち知り合いになるでしょう。
友達をたくさん作りたいと思えば積極的に自己紹介をしながらコンタクトを取りましょう。自宅学習では一人で勉強を進行しなくてはいけませんので、わからない問題を相談したり一般的な会話まで友人関係は楽しいキャンパスライフを送るのに大切な要素となります。また通信制高等学校に通う生徒は、同じ状況で入学した人が多くいますのでお互いの気持ちが分かり合える環境であると言えます。そのためいじめなどの問題はなくむしろ先生を含め優しい人々との交流ができるでしょう。
自由な通学日数で通学できる通信制高等学校では、週に1日~5日までのスクーリングの通学タイプ、月1~2回の自宅学習型、ネット上での自宅学習による年間1週間ほどのスクーリングのみ通学など自分のライフスタイルによって選ぶことができます。学校によっては年間通学日数を指定している場所もありますが、卒業までに3年間の在籍期間と74単位を取得していれば高等学校卒業が可能です。与えられたレポート提出や自分で決めたスクーリングを完全にすれば、好きなようにスクールライフを楽しむことができます。
自宅学習はしっかりとした自己管理の元で勉強をしないと、挫折しやすい環境でもあります。そのため先生とのコンタクトをしっかりとったり、自習でわからない問題はまとめてスクーリングで先生に聞いたりと積極的な姿勢で取り組むことが大切です。
全日制でも通信制でも高等学校卒業の資格に違う点はありません。ただ卒業までの学習法が異なりますので、自分の都合のよい学習環境を提供している学校を選ぶことになります。
通信制高等学校では生徒の好きな通学日数を選びながら学習ができることと、レポート提出、テスト、スクーリング、特別活動(ホームルーム、入学式、卒業式)などで単位を取得しながら卒業するシステムになっています。そのため学年制で進学する全日制とは異なり留年も在籍期間の上限もありませんが、卒業までの期間が長くなってしまうこともあります。
また高等学校の卒業資格以外にも専門分野で自分のスキルを磨きながら将来の仕事に向けて資格取得をすることもできます。専門学校のようにプロの講師の指導のもとで実践的な学習が可能です。